コラム

副業におすすめの会計ソフト比較|マネーフォワード・弥生・freeeの選び方

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最終更新日:2026年8月21日

副業を始めると、売上だけでなく、クラウドソーシングの手数料、パソコン代、通信費、ソフト代なども記録する必要があります。しかし、会計ソフトの料金を払うほど収入がない段階で、有料プランを契約すべきか迷う人も多いでしょう。

副業用の会計ソフトは、売上金額ではなく「毎月の取引件数」「消費税申告の有無」「帳簿に使える時間」で選ぶのが合理的です。

取引が月数件なら、無料ソフトやスプレッドシートでも管理できます。一方、銀行口座やクレジットカードの明細が多い人は、年間1万円前後を払って自動取込を使ったほうが、作業時間を減らせる可能性があります。

この記事では、副業で使いやすい「マネーフォワード クラウド確定申告」、「やよいの青色申告 オンライン」、「freee会計」を比較します。会社員の副業ならではの注意点や、有料ソフトの費用対効果も解説します。

※料金・機能は2026年8月21日時点の公式情報を基にしています。表示価格は原則として税抜です。キャンペーンやプラン内容は変更される場合があるため、契約前に公式サイトで最新情報を確認してください。

副業向け会計ソフトのおすすめを先に比較

費用を抑えて青色申告を始めるなら弥生、質問に答えながら申告書を作りたいならfreee、請求書や経費などの周辺業務もまとめたいならマネーフォワードが候補です。

利用者おすすめ選ぶ理由
白色申告で費用をかけたくない人やよいの白色申告 オンラインフリープランはすべての機能を無料で利用できる
青色申告を低コストで始めたい人やよいの青色申告 オンラインセルフプランは初年度無料キャンペーンがあり、消費税申告にも対応
簿記の用語に慣れていない人freee会計質問に答えながら申告書を作成でき、電子申告まで進められる
請求書や契約なども管理したい人マネーフォワード クラウド確定申告確定申告以外のバックオフィスサービスと連携しやすい
インボイス登録をしている人弥生または各社の消費税対応プラン最安プランでは消費税申告を利用できない製品がある
取引が月数件しかない人無料ソフトまたは表計算ソフト有料ソフトの自動化で削減できる時間が少ない可能性がある

絶対的に優れたソフトがあるわけではありません。副業の種類、取引件数、申告方法によって適した製品は変わります。

主要な副業向け会計ソフトの料金・機能比較

初年度価格だけでなく、2年目以降の年額、レシート読取上限、消費税申告、サポート範囲まで比較してください。

ソフト・プラン年額銀行・カード連携レシート読取消費税申告主なサポート
やよいの白色申告 オンライン
フリープラン
無料対応対応対応Web FAQ
やよいの青色申告 オンライン
セルフプラン
初年度無料キャンペーン
2年目以降11,800円
対応対応対応Web FAQ
freee会計
スターター
11,760円対応月5枚まで非対応メール・チャット
freee会計
スタンダード
23,760円対応月10GBまで対応優先メール・チャット
マネーフォワード
パーソナルミニ
10,800円対応月15件まで非対応メール・チャット
マネーフォワード
パーソナル
15,360円対応月30件まで無料対応メール・チャット

表示価格は税抜です。マネーフォワードのパーソナルプランは、レシート読取が月31件以上になると1件20円の追加料金が発生します。freee会計のスターターは月5枚までのため、紙の領収書が多い人はスタンダード以上も比較してください。

会計ソフトを選ぶ前に副業の所得区分を確認する

会計ソフトを使っても、副業収入が自動的に事業所得や青色申告になるわけではありません。

会社員が行う副業には、主に次のような所得があります。

副業の形態主な所得区分の例会計ソフトの必要性
別の会社でアルバイトをする給与所得通常は低い。勤務先から受け取る源泉徴収票を管理する
原稿執筆、動画編集、デザインなどを継続して請け負う事業所得または業務に係る雑所得売上と経費が増えるほど高くなる
ブログ、広告、コンテンツ販売事業所得または業務に係る雑所得複数の入金先や経費がある場合に役立つ
フリマアプリで生活用品を売る非課税となる譲渡、譲渡所得など取引内容で異なる継続的な仕入販売をしていなければ低い場合がある

雑所得では青色申告特別控除を利用できない

青色申告を利用できるのは、事業所得、不動産所得または山林所得がある人です。

国税庁は、副業に係る原稿料やシェアリングエコノミーなどを「業務に係る雑所得」の例として挙げています。雑所得は「総収入金額-必要経費」で計算できますが、青色申告特別控除は利用できません。

副業の規模、継続性、営利性、帳簿の保存状況などによって事業所得か雑所得かの判断が変わることがあります。「開業届を出した」「青色申告ソフトを契約した」という事実だけで決まるものではありません。

20万円以下でも記録を残したほうがよい

副業所得が20万円以下でも、すべての人が所得税と住民税の申告を省略できるわけではありません。

20万円以下で所得税の確定申告を省略できるのは、年末調整を受けた給与所得者など、一定の条件を満たす人です。所得税の確定申告が不要でも、住民税申告が必要になる場合があります。

また、医療費控除など別の理由で確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も申告に含めます。詳しい条件は「副業所得が20万円以下なら確定申告は不要?住民税との違い」で解説しています。

副業におすすめの会計ソフト3社を詳しく比較

主要3社は基本的な記帳と確定申告に対応していますが、低価格プランの制限とサポートの考え方が異なります。

やよいの青色申告 オンライン|費用と申告機能を重視する人向け

青色申告と消費税申告を低コストで行いたい人には、「やよいの青色申告 オンライン」のセルフプランが有力です。

セルフプランは初年度無料キャンペーンがあり、無料期間終了後は年額11,800円です。確定申告書の作成、e-Tax、自動仕訳、金融機関連携、消費税申告などの製品機能を利用できます。

弥生はプランによって利用できる会計機能を分けるのではなく、主にサポート範囲を分けています。セルフプランはWeb FAQが中心です。電話、メール、チャットによる操作サポートが必要なら、2年目以降年額22,800円のベーシックプランを比較してください。

白色申告をする人には、すべての機能を無料で利用できる「やよいの白色申告 オンライン」もあります。

メリット

  • 青色申告のセルフプランは初年度無料キャンペーンがある
  • セルフプランでも消費税申告を利用できる
  • 白色申告向けには無料プランがある
  • CSVやテキストデータから移行できる

注意点

  • 青色申告のセルフプランは2年目から年額料金が発生する
  • セルフプランでは個別の電話・メール・チャットサポートを利用できない
  • 初年度無料はキャンペーン条件や決済方法の確認が必要

費用を抑えたい人は、初年度0円だけで判断せず、2年間では11,800円、3年間では23,600円になることも踏まえて比較しましょう。

マネーフォワード クラウド確定申告|周辺業務もまとめたい人向け

確定申告だけでなく、請求書、経費、契約などのバックオフィス業務を一つのサービス群で管理したい人には「マネーフォワード」が向いています。

パーソナルミニは年払いで10,800円となり、今回比較した主要な有料入門プランでは最も安い料金です。青色・白色の確定申告書作成、電子申告、銀行・クレジットカード明細の自動取込、メール・チャットサポートを利用できます。

パーソナルミニではレシート撮影が月15件までで、消費税申告は利用できません。消費税申告、詳細なレポート、電子ファイルの無制限保存が必要なら、年額15,360円のパーソナルプランが候補です。

メリット

  • パーソナルミニの年額が比較的安い
  • 銀行・クレジットカード明細を自動取込できる
  • 請求書、経費、契約などの関連サービスと連携できる
  • 1カ月の無料トライアル終了後に自動で有料契約へ移行しない

注意点

  • パーソナルミニでは消費税申告を利用できない
  • レシート読取件数に上限や追加料金がある
  • 電話サポートは年額35,760円のパーソナルプラスのみ
  • 操作サポートでは個別の仕訳判断や税務相談に回答できない場合がある

freee会計|簿記用語より操作の流れを重視する人向け

借方・貸方を意識した入力より、画面の案内や質問に沿って確定申告を進めたい人にはfreee会計が向いています。

スタータープランは年払いで11,760円です。確定申告書類の作成、電子申告、銀行・クレジットカード明細の取得、見積書・請求書作成、メール・チャットサポートを利用できます。

注意したいのは、スタータープランのレシート撮影が月5枚までで、消費税申告に対応していない点です。紙の領収書が多い人やインボイス登録をしている人は、年額23,760円のスタンダードプランが候補になります。

メリット

  • 質問に答えながら確定申告書を作成できる
  • スターターでも電子申告まで対応する
  • 銀行やクレジットカードの明細を取得できる
  • 見積書と請求書も作成できる
  • 30日間の無料体験がある

注意点

  • スターターのレシート撮影は月5枚まで
  • 消費税申告はスタンダード以上が必要
  • 電話サポートは年額39,800円のプレミアム以上

オンラインサービス、ソフト代、通信費など、銀行やカードから取り込める経費が中心ならスターターでも使いやすいでしょう。現金払いの領収書が多い場合は、上位プランとの料金差を確認してください。

副業の状況別におすすめプランを選ぶ

副業の売上額だけではなく、申告区分と毎月発生する作業からプランを絞り込んでください。

副業を始めたばかりで取引が月5件以下の場合

売上が月1回、経費も数件しかない段階では、有料ソフトを急いで契約する必要性は高くありません。

収入日、取引先、売上額、経費、支払先、領収書の保存場所をスプレッドシートへ記録する方法もあります。白色申告をする個人事業者なら、やよいの白色申告 オンラインも候補です。

ただし、記録を年末まで放置すると、銀行明細や領収書から取引を復元する作業が増えます。最初の報酬を受け取った月から記録を始めてください。案件の探し方は「副業初心者が最初の案件を取るまでの流れ」で解説しています。

取引が月20~50件ある場合

銀行、カード、決済サービスを合わせて月20件を超えるなら、自動取込による時短効果が出やすくなります。

口座とカードを連携し、取り込まれた明細へ勘定科目を付ける方法なら、日付と金額の手入力を減らせます。同じ支払先に同じ勘定科目を設定する自動登録ルールも活用できます。

この段階では、freeeのスターター、マネーフォワードのパーソナルミニ、弥生のセルフプランを実際に試し、10件の取引を登録するまでの時間を比較してください。

インボイス登録をしている場合

消費税の課税事業者は、最安プランの料金ではなく、消費税申告を利用できるプランの年額で比較する必要があります。

ソフト消費税申告に対応する主なプラン年額
やよいの青色申告 オンラインセルフプラン初年度無料キャンペーン
2年目以降11,800円
マネーフォワードパーソナル15,360円
freee会計スタンダード23,760円

いずれも税抜価格です。インボイス登録をしているからといって、入力した内容や税区分が必ず正しいとは限りません。簡易課税、2割特例、課税売上割合などの判断が必要な場合は、税務署や税理士へ確認してください。

電話で操作方法を聞きたい場合

電話サポートが必要な人は、最安プランではなく電話対応プランの総額を比較してください。

ソフト電話サポート対応プランの例年額
やよいの青色申告 オンラインベーシック初年度無料キャンペーン
2年目以降22,800円
マネーフォワードパーソナルプラス35,760円
freee会計プレミアム39,800円

ここでいうサポートは、主に製品の操作方法に関するものです。所得区分の判定、経費にできる範囲、家事按分の割合など、個別の税務判断まで回答してもらえるとは限りません。

有料会計ソフトは元を取れるのか

年間約1万2,000円のソフトなら、月40~45分程度の作業を削減できれば、時給1,500円換算では費用に見合います。

会計ソフトの費用対効果は、次の式で計算できます。

  • 年間ソフト料金(税込)÷自分の時間単価=1年間に削減したい時間
プラン税込年額の例時給1,500円で元を取る時間1カ月当たり
マネーフォワード パーソナルミニ11,880円約7.9時間約40分
freee スターター12,936円約8.6時間約43分
弥生 セルフプランの2年目以降12,980円約8.7時間約43分

これは時短効果を保証する数字ではなく、判断のための計算例です。副業の実質時給が3,000円なら、必要な削減時間は半分になります。

月5万円を目指す場合は、作業時間だけでなく、営業、連絡、修正、記帳まで含めて時給を計算してください。「副業で月5万円稼ぐには何をすればよい?必要な作業時間とスキル」も参考になります。

無料体験では同じ10件の取引を登録して比較する

画面を眺めるだけではなく、自分の副業で実際に発生した取引を登録すると、操作性の違いが分かります。

次のような取引から10件を選び、各ソフトで入力してみましょう。

  1. クライアントから受け取った報酬
  2. 源泉所得税が差し引かれた報酬
  3. クラウドソーシング手数料
  4. 振込手数料が差し引かれた入金
  5. クレジットカードで購入したソフト
  6. オンラインで受け取ったPDF請求書
  7. 仕事と私用の両方で使う通信費
  8. 返品やキャンセルによる返金
  9. 10万円以上のパソコンや機材
  10. 12月に納品して翌年1月に入金された売上

比較するときは、次の時間を測定します。

  • 口座を連携するまでの時間
  • 10件を登録するまでの時間
  • 登録内容を後から探すまでの時間
  • 入力ミスを修正するまでの時間
  • 疑問を公式ヘルプで解決するまでの時間

入力速度だけでなく、「翌月も同じ作業を迷わず繰り返せるか」を重視してください。

副業用会計ソフトを導入する手順

ソフトを契約する前に、副業専用の入出金経路と証憑の保存ルールを決めると記帳が簡単になります。

手順設定項目具体的な内容
1副業用の銀行口座を決める新規口座が必須という意味ではありません。売上の受取先を一つにまとめ、私用の入出金を減らします。
2副業用のカードを決めるサーバー代、ソフト代、広告費などの支払いを一枚へ集約します。
3会計ソフトへ口座とカードを連携する連携する口座・カードを選び、対象期間と明細の取得開始日を確認します。
4売上の計上ルールを決める入金日だけでなく、仕事を完了して売上が確定した日も記録します。
5家事按分の根拠を決める通信費や家賃を経費にする場合は、使用時間や面積など、按分割合の合理的な根拠を残します。
6証憑の保存場所を統一する紙の領収書、PDF請求書、メール、決済画面などを月別に整理します。
7月1回残高を照合する銀行残高、カード未払額、売掛金が帳簿の金額と一致するか確認します。
8CSVデータを保存する確定申告後に仕訳帳や総勘定元帳などを出力し、別の場所にもバックアップします。

副業の会計ソフトに関するよくある質問

会計ソフトは記帳と申告書作成を助ける道具であり、税務上の判断をすべて代行するものではありません。

副業所得が20万円以下なら会計ソフトは不要ですか?

所得税の確定申告が不要でも、所得の判定や住民税申告のために売上と経費の記録が必要になる場合があります。

取引が少なければ有料ソフトは不要かもしれませんが、表計算ソフトなどで記録は残してください。医療費控除などのために確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も申告に含めます。

会計ソフトが事業所得か雑所得か判断してくれますか?

ソフトへ入力しただけでは所得区分は決まらず、実際の活動内容から判断する必要があります。

事業の継続性、営利性、規模、帳簿の保存状況などを確認します。判断が難しい場合は、税務署または税理士へ相談してください。

会計ソフトの利用料金は経費になりますか?

副業の記帳や確定申告のために利用した会計ソフト代は、事業や業務との関係を説明できる範囲で必要経費になるのが一般的です。

私用や別の用途にも使っている場合は、利用実態に応じた処理が必要です。契約日、利用期間、領収書または請求書を保存してください。

途中で別の会計ソフトへ変更できますか?

多くのソフトはCSVによる仕訳データの出入力に対応していますが、証憑や自動登録ルールまで完全に移行できるとは限りません。

変更前に仕訳帳、総勘定元帳、試算表、固定資産台帳、証憑データを保存してください。年の途中で変更する場合は、移行前後の残高が一致しているか確認します。

2027年から青色申告特別控除は変わりますか?

2027年分以後は、複式簿記、e-Tax、一定の電子帳簿保存などの要件を満たす場合、青色申告特別控除が最高75万円へ引き上げられます。

2026年分までの最高65万円控除と要件が異なるため、2027年以降も同じプランで要件を満たせるか確認してください。ソフトが機能要件に対応していても、利用者側の保存方法や申告方法を含むすべての条件を満たす必要があります。

まとめ:最安ではなく毎月続けられる会計ソフトを選ぶ

副業向け会計ソフトは、毎月の取引をためずに処理でき、申告時に必要な帳簿を出力できるものを選びましょう。

  • 白色申告で費用を抑えるなら、やよいの白色申告 オンライン
  • 青色申告と消費税申告を低コストで行うなら、やよいの青色申告 オンライン
  • 質問に答えながら申告を進めたいなら、freee会計
  • 請求書や契約などの周辺業務もまとめたいなら、マネーフォワード
  • 取引が月数件なら、無料ソフトや表計算ソフトも検討する

最初から年払いを契約するのではなく、同じ10件の取引を無料体験へ登録し、入力時間と迷った回数を比べてください。年間約1万2,000円のソフトで月40~45分以上削減できるなら、時給1,500円換算では費用に見合う計算です。

ただし、会計ソフトは事業所得と雑所得の判定や、経費の妥当性を保証するものではありません。判断できない取引は無理に登録せず、税務署や税理士へ確認しましょう。

関連ページ

副業の収入を記録するときは、確定申告の条件や目標収入まで併せて確認してください。

参考資料